質問 |
今年の春に出願公表された花きの品種について、管内の農家から栽培して良いか相談がありました。その品種は、全国各地で栽培が1998年頃から行われていたようです。未譲渡性に抵触して登録拒絶になりませんか。 |
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回答 |
品種登録の要件の一つとして、種苗法第四条第2項において「未譲渡性」を定めており、「品種登録は、出願品種の種苗又は収穫物が、日本国内において品種登録出願の日から一年さかのぼった日前に、外国において当該品種登録の日から四年(木本植物の場合は六年)さかのぼった日前に、それぞれ業として譲渡されていた場合には受けることができない。ただし、その譲渡が、試験もしくは研究のためのものである場合又は育成者の意に反してされたものである場合は、この限りでない。」とされています。
ご相談の件につきましては、その品種は1998年頃からすでに全国で栽培が行われていた品種が同一か否かの判断ができませんが、仮に両品種が同一であった場合には以下のように考えられます。
(1)1998年頃から全国で栽培が始まったとされており、出願の1年前の2003年2月以前に国内において育成者の許諾の下、増殖され譲渡されていた場合には上記の未譲渡性要件を満たさず出願は拒絶されることとなり、栽培は可能です。
(2)一方、育成者の許諾を得ずに増殖され譲渡されていた場合には、育成者の意に反して行われたものとなるので品種登録が行われることとなり、栽培には育成者の許諾が必要となります。
いずれにせよ、ご相談のようなケースは、品種登録の審査において考慮されるべき事項に関係しますので、ご相談いただいた内容について、農林水産省種苗課に相談(情報提供)されることを強くお勧めします。
【連絡先】
〒100−8950
東京都千代田区霞が関1−2−1
農林水産省生産局種苗課 審査運営班
電話:03−3502−8111(大代表)
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